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2024.07.11

学生の活動

プログラム履修者が,日本生化学会北陸支部第42回大会 第19回学生ベスト発表賞 最優秀発表賞を受賞

 令和6年6月1日に金沢市で開催された日本生化学会北陸支部第42回大会において,プログラム履修者の新学術創成研究科ナノ生命科学専攻の近藤楓太さんが「HS-AFM を用いた単一分子イメージングのためのマウス脳から核の効率的な単離・ 精製法」を演題に発表を行い,学生ベスト発表賞 最優秀発表賞を受賞しました。
 近藤さんは,核膜における唯一の分子ナノゲートウェイとして機能する核膜孔複合体(NPC)に着目し,高速原子間力顕微鏡(HS-AFM)を用いた生体分子の動態観察により,疾患の解明や治療法の開発に貢献する研究を行っています。
 NPCの内側には,アミノ酸の一種であるフェニルアラニン‐グリシン(FG)のリピート配列を持つ構造が存在し,核輸送において重要な役割を果たしており,この機能不全は癌などの疾患に影響を及ぼします。しかし,HS-AFMによるNPCやFGの動態観察において,組織精製の困難さが制約となっていました。近藤さんらの研究グループでは,マウス脳を用いて組織由来の核単離を効率化かつ安定化することにより,HS-AFMによる分子イメージングを安定的に行うことを可能としました。これは,癌などの疾患に対する治療戦略の開発への貢献が期待されるものです。

近藤さんのコメント:
 初めての口頭発表でとても緊張しましたが,卓越大学院プログラム主催を含む様々なセミナーから学んだ「プレゼンテーション力」と「スライド構成力」を活かすことが出来たと思います。質疑応答の際には,各研究分野の先生方からあらゆる視点の質問をいただくことが出来たり,研究テーマの新規性に興味を持ったという有難いコメントをいただいたりと,非常に充実した発表となりました。最優秀賞という栄誉ある賞を受賞しましたが,これに満足することなく,さらなる高みを目指して研究活動に励んでいきたいです。

新学術創成研究科ナノ生命科学専攻1年 近藤颯太さん

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